育てられる木の種類

林業で育てられる木の多くはスギとヒノキ

現在、日本の国土面積(3,779万ヘクタール)の約7割を森林面積(2,505万ヘクタール)が占めており、そのうち、人工林面積は1,020万ヘクタールで、森林面積全体の約4割です。日本の人工林面積のうち、スギ・ヒノキの林が約7割を占めています。

奈良時代につくられた日本書紀において「スギ・クスノキは舟に、ヒノキは宮殿に、マキは棺に使いなさい」と記述されているそうです。これらの樹種は、形質に優れ加工しやすいことなどから、私たちの生活において古くより利用されてきました。

日本では、戦時中や戦後の過度な伐採により荒廃した山地の復旧や高度経済成長期における木材需要の増大など、各時代の社会・経済的要請に応えるため、木材として好まれ、成長が早く、日本の自然環境に広く適応できるスギ・ヒノキの造林を推進してきました。これらの人工林は木材資源であると同時に、国土の保全や地球温暖化の防止、水源のかん養等の多様な公益的機能を発揮しています。

スギの特徴

杉。日本特産の代表的な樹種で、本州北部から屋久島にかけて分布。各地で多く植林されており、北海道南部にまで及んでいます。木目は鮮明で木理は通直。肌目はやや粗く、材は脂気が少ない上、やや軽軟で加工性は良いです。木目に沿って縦方向に割れやすいです。特有の香りがあります。乾燥がはやいです。構造材、造作材など建築用材として最も多く用いられます。その他、床材、羽目板、建具材、天井板、包装用材、電柱など用途は多いです。また、割裂性を利用して樽桶材や割り箸としても利用されています。秋田杉、吉野杉、日光杉、天竜杉、屋久杉(縄文杉)などが有名.

ヒノキの特徴

桧。日本特産の代表的な樹種で、関東(福島県)以南の本州、四国、九州を経て屋久島にまで分布。木理通直、軽軟・肌目は緻密で特有の芳香と美しい光沢をもちます。弾力性、靱性に富み、狂いが少なく加工性もよいです。耐久性にすぐれています。それに加えて耐湿、耐水性にも強く、保存性が高いです。すべての面で優れた材質をもち、年輪も美しいです。寺社建築をはじめ高級建築材として使われるほか、造作材、家具材、建具材、曲物材など幅広く用いられています。あらゆる面に重宝される良材と言えます。特に木曽材、吉野材は高級品。

他にも、アカマツ・クロマツ ・カラマツ ・モミ・キリなどがありますが、全体的に広葉樹よりまっすぐ伸び生育の早い針葉樹が多いです。





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